(闘病期) |
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家族から 病のことを 知らされし そぼ降る雨の 五月の夜に(H30.5) | 純米 |
遠慮なく 甘えてくれよ 俺たちに 君の心が 休まるならば(H30.6) | 純米 |
納会の レシピ肴に 盛り上がる あの日の山を 語るひと時(H30.8.18) | 純米 |
打ち寄せる 波の如くに 繰り返す 胸の痛みの 続くこの頃(H30.9〜10) | 純米 |
住み慣れた 我が家に帰る その時に 持てる力を 振り絞る君(H30.11.6病院を退院) | 純米 |
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(H30.11.16自宅で逝去)(逝去後) |
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あの声が 二度と聞けない 寂しさに 胸の痛みが 募る夕暮れ(H30.11.16) | 純米 |
友逝きて 時の止まりし 一日の 小春日和の 空の青さよ(H30.11.17) | 純米 |
その花の 向こうに富士が 見えるよと 指差す友の 声今はなく(H30.11.7) | 純米 |
懐かしき 剣御前の 頂は 君と過ごした 想い出の夏(H10.7月) | 純米 |
芸術と 人を愛した 人生は 心優しき 息子に継がれ(H30.11.23) | 純米 |
数々の 君との山の 想い出が 今あふれ出る 胸の底から(H30.11.23) | 純米 |
お互いに 励まし合いし 腰痛は 吾のみ癒えて 君は旅立つ | キャンベル |
腰痛は 癌の転移に よるものと 吾らに知らせぬ 君のやさしさ | キャンベル |
祭壇の 遺影の君は 笑顔あふれ 山の楽しさ 喋るごとく | キャンベル |
食卓で 夫と語るは 君のこと 話題は尽きず 献杯続く | キャンベル |
目閉じれば 君の思い出 あふれきて 眠れぬ夜に 眠剤を飲む | キャンベル |
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(想い出の写真から) |
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さり気なく 手を振る君は 優しくて きらめく黄葉 空は青空(平ヶ岳H15.8.23) | 純米 |
桃源郷 笑顔の君の 彼方には 雪の北岳 間の農鳥(蜂城山H16.4.10) | 純米 |
白いシャツ とても似合うよ 爽やかで 笑顔素敵な 優しい君に(蜂城山H16.4.10) | 純米 |
アルプスの 表銀座を 縦走し 行きつく先は 常念の丘(常念岳H16.7.24) | 純米 |
久々に 仲間と語る 山のこと 君が流すは 嬉し涙か | 純米 |
西伊豆の 弟思いの 兄さんが 手塩に掛けた みかんの里で(達磨山H19.1.13) | 純米 |
君はよく たった一人で 出かけたね 行者の如く ただひたむきに | 純米 |
爽やかな 春に出かけた バスハイク 君が来るのを 待っていたんだ | 純米 |
頂の 亭主満足 この笑顔 やったぜ今年も 最後の締めを(津森山H22.12.23納会) | 純米 |
こんなにも 亭主のことが 慕わしく 思うは君の 優しさなれど(津森山H22.12.23納会) | 純米 |
放し飼いの 子豚・ひよこは 母の後 チョコチョコついて 家に帰り行く | キャンベル |
刈り終えし 棚田歩くは 寂しくも 黄金の時期(とき)を 想いつつ歩く
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山間(やまあい)の 村で食せし 三色米 幼き日々の 祖母の味に似て
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児を背負い ガイドしながら トレッキング 黒モンの女性(ひと)の 逞しさ見る | キャンベル |
サパの村 起伏の多い山道を 黒モン族の ミーちゃんと歩く | キャンベル |
華やかな 民族衣装 身に着けて 老若男女 集うカンカウ | 純米 |
買主を 不安な顔で 待つ子牛 棚田取り巻く 市の片すみ
| 純米 |
週末の リゾートサパは 人あふれ 路上を埋める 市の品々 | 純米 |
美しき 棚田の村の 原風景 憩う旅人 世界の地から | 純米 |
収穫を 終えて乾季の 棚田村 河の流れの 静かなりけり
| 純米 |
伝説の 龍降り立ちて 造られた 突き出る奇岩 ハロンの海に
| 純米 |
バイク乗る 若きカップル はつらつと 風切り走る ハノイの夕べ | 純米 |
ドロミテの 名を知り憧れ 数十年 お花畑を 我今歩く | ヤチヨ |
花見ても 鋭く尖る 山見ても 感動百倍 友と一緒 | ヤナギラン |
旅立ちの ジェットは遥か 空高く ウィーン目指して 一足飛びに | 純米 |
初めての オーストリアの 出迎えは その名はホテル エリザベスなり | 純米 |
ゴンドラを 降りた台地は 天空の 氷河輝く 雲上楽園 | 純米 |
パノラマで つい見たくなる この景色 あの稜線は 国境線か | 純米 |
旅人を 誘う山の その魅力 今ここに来て 思い知るなり
| 純米 |
驚きの 奇岩連なる トレチーメ 挑む若者 その絶壁に | 純米 |
旅を終え 国境越える 列車から 手を振る先は あの山並に | 純米 |
ゴンドラで 一気に上る ホーエムート 氷河渡る風 花々揺らす
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雪溶けて チロルの山は 花じゅうたん ホッホヨッホホスピッツへ 足どり軽く | キャンベル |
牧草地 一面黄の花 咲き誇こり ストウーバイ谷は やさしさあふる | キャンベル |
ドロミテの 女王マルモラーダ でんとして 咲き誇る花 愛でつつ下る | キャンベル |
ふっくらと 形可愛い 白玉草 誰が付けたか チロルの和名 | キャンベル |
山頂で 何回しただろ ハイタッチ 花に癒やされ 友と歩き抜いた | キャンベル |
山頂の 小屋で飲むビール うましかな 歩き切った ごほうび味わう | キャンベル |
あいさつは ハロー・グーテンターク・ボンジョルノ 国境跨ぐ チロルの山道 | キャンベル |
国境は 関係ないと 咲き乱れ | 参加者A |
ドル札に 描かれし絶景 モレーンレイク テンピークスに 今日も抱かれて | 純米 |
ビクトリア 氷河が造る 宝石(湖)の その名もルイーズ 美は永遠に | 純米 |
岩峰を 湖面に映す ボーレイク 氷河の流れ 大西洋に | 純米 |
ハッとする トルコブルーの 湖は ガイドペイトの 名前にちなみ | 純米 |
激流と レッドシダーの 森を抜け レイクたたずむ ターコイズブルー | 純米 |
恐ろしい 程に美しき マリーンレイク 夢の世界に 迷いしことに | 純米 |
ジャスパーの 忘れな草の 咲く丘は 永久に忘れぬ オパールヒルズ | 純米 |
ケーブルで 一気に上る サルファ山 地リスあちこち 楽しい予感 | キャンベル |
ラーチバレー(唐松谷)芽吹きの中を ハイキング テンピークス眺め おにぎりほおばる | キャンベル |
河湖の ブルーに癒され 上る道 足元見れば 珍しき花 | キャンベル |
オパールヒルに 遅き春来て 花園は 「私を見て」と その色競う | キャンベル |
挨拶はHI、HELLO どちらでも 行き交う山道 ただいま渋滞 | キャンベル |
軽妙な トークで楽し バスの中 山に惚れ込む ガイド二人と | キャンベル |
挨拶は ハローナマステ 今日は 笑顔弾ける 棚田の山に | 純米 |
悠久の 時の流れが 造り出す 人の歩みの 積み上げしもの | 純米 |
ロバの目に 涙光て 夕刻の 谷間に響く 鈴の音さみし | 純米 |
ヒマラヤの アンナプルナを 望む宿 タダパニゴラパニ シャウレバザール | 純米 |
ネパールの モルゲンロート 輝いて 集う旅人 歓喜の渦に | 純米 |
黄金の 千枚田見上げ 登りゆく マチャプチャレ 前に後ろに | キャンベル |
ダウラギリ・ アンナプルナ山 眼前に 濃淡変えて 青空に映えり | キャンベル |
身軽にて ネパール周遊 トレッキング 重き荷背負う ポーターおればこそ | キャンベル |
ネパールで 我らが荷背負い 登りゆく 少年ナビンと 会話楽しき | キャンベル |
涸沢に下りて
穂高の峰々の岩稜と、星が見えるような紺碧の空との境界線、
これが本当のスカイラインだ。
黒く鋭角の岩が連なる人を拒むような岩壁。
氷河が削った美しい曲線のカールに流れるように残る真っ白な雪渓。
足元の岩屑の草地に短い夏を精一杯生きる高山植物の花々。
この色、この吸い込まれるような静けさ爽やかさ、
この広さ、この高さ、この奥行き、この圧倒感。
写真では、絵では、言葉では表現出来そうもないこの空間。
夏の北アルプスを、いや日本の山を代表する世界がここに在った。
岩壁をよじ登り、累々と重なり合う岩塊を乗り越え、
この足で頂上に立ったからこそ味わえる感動なのか。
今日ここに立ち、この一瞬をこの目で見た。
ありがとう。
秋になれば真っ赤に染まるナナカマド、ダケカンバの黄葉。
そしてすぐ訪れる純白の世界。渦巻く風雪。
また訪れる機会に恵まれることを願って更に下る。 | 参加者A |
待っていてくれたよ
上高地の雑踏が 梓川の川音が 明神岳の上に光るアルクトゥルスが
横尾山荘の朝食の列が
涸沢から見上げる青空が ナナカマドの白い花が お花畑いっぱいの花々が
雪渓の雪で作ったかき氷が 砂浴びをしていた雷鳥が
西の空に笠ヶ岳を浮かばせた夕焼けが 山荘の雑魚寝に差し込む月の光が
握る手に大きく冷たい鉄の梯子が 歩くたびに大きくなる槍の穂先が
朝日をうけて北にに連なる峰〃が
待っていてくれたよ
間近に見えた白山が 白濁したとってもいい温泉が みんな待っていてくれた
僕らは胸一杯に 確かに受け取った 穂高よ、乗鞍よありがとう | 時々男 |
清流を 渡る涼風 梓川 | suzuki (YESマン) |
雪渓や カールに残る 友の声 | suzuki (YESマン) |
黄金の 夕焼け雲に 魅せられて | suzuki (YESマン) |
雲の海 至福の時を 刻みけり | suzuki (YESマン) |
夏山に 別れを惜しむ 背中かな | suzuki (YESマン) |
花畑 雪と岩との 三重奏 | suzuki (YESマン) |
圏谷の 底より見上げる 峰々を 飛行機雲が 高く縫いゆく | 洟垂れ小僧 |
雪渓の 白さに競う ナナカマド 金槌響く 涸沢の九時 | 洟垂れ小僧 |
振り返る 名残惜しき 夏山よ 針葉樹薫りて 心静まり | 洟垂れ小僧 |
指さして 昨日登りし 峰々の 名を呼ぶ我ら 乗鞍も晴れ | 洟垂れ小僧 |
幾夜かを 山に泊まりし 旅終えて 出勤靴の 軽さに慣れず | 洟垂れ小僧 |
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